「出所後、生活できる場を」 福島大准教授、再犯させぬ社会重要

 

 JR福島駅西口広場で女性が襲われた事件で、福島署に傷害容疑で逮捕された高橋清容疑者(69)は事件の数日前に刑務所から出所したばかりだった。県内では三春町で昨年5月、刑務所から出所してすぐの男が無差別に男女2人を車ではねて死亡させる事件も発生しており、識者は出所者に再犯をさせない生活環境づくりの重要性を訴える。

 再犯防止策を巡っては2016(平成28)年に施行された再犯防止推進法で、出所者の再犯を防ぐための取り組みを国と自治体の責務と明記された。それを受け県は「県再犯防止推進計画」を策定し、本年度から10年間の計画で再犯防止に取り組んでいる。

 同計画によると、19年の県内の刑法犯検挙者に占める再犯者の割合(再犯者率)は51.4%。19年に刑事施設に入所した県内居住者のうち65歳以上の再入所者率は67.7%で、65歳未満を約10ポイント上回った。

 同計画では再犯時に無職者が多いことや、居住先を確保できずに出所した人が約20%を占めていることなどを指摘。行政と民間が連携し、相談支援体制の構築や就労・住居確保の支援、出所者らを支える民間協力者の確保などに取り組むとしている。更生保護制度に詳しい福島大の高橋有紀准教授(刑法)は「出所者が出所後に生きていく希望が持てるよう、生活できる確実な場所をつくることが必要」と話す。