東京電力「環境への影響極めて軽微」 処理水放出評価結果公表

 

 東京電力は17日、福島第1原発で発生するトリチウムを含む処理水を放出した場合、海産物を多く食べる人でも被ばく量が最大で年間0.00031ミリシーベルトで、一般の線量限度(年間1ミリシーベルト)を大幅に下回るとの評価結果を公表した。国際原子力機関(IAEA)の基準などを用いて評価しており、人や海産物など環境への影響は「極めて軽微」としている。

 東電は国やIAEA、国際放射線防護委員会(ICRP)などの基準やデータを用い、放射性物質がどのように拡散・移動・蓄積するかをシミュレーションした。これを基に人や魚介類が被ばくする経路や、人が魚を食べたり海に潜ったことによる影響を評価した。

 東電は放出予定の処理水と、原発事故前に流していたトリチウム量の目安(年間22兆ベクレル)に相当する仮想上の処理水の放出を想定。仮想上の処理水を流した場合でも、人の被ばく量は最大で年間0.0021ミリシーベルトだった。

 トリチウムの拡散についてもシミュレーションし、現在の海水に含まれるトリチウム濃度を上回ったのは第1原発から沖合2~3キロの範囲にとどまった。放出に向けて設置する海底トンネルの出口付近では、濃度が1リットル当たり30ベクレル程度を示す箇所もあったが、東電は世界保健機関(WHO)の飲料水基準(1リットル当たり1万ベクレル)を大幅に下回ったとしている。

 東電は専門家や国内外から意見を受け付けて見直しした後、原子力規制委員会による認可取得を目指す。