郡山に外来カミキリ 「街路樹の天敵」国内初発見、2年前から被害

 
サビイロクワカミキリが街路樹に開けた穴を確認する安斎さん

 中国などが原産のカミキリムシが今夏、国内で初めて郡山市で発見されたことが関係者への取材で分かった。街路樹として植えられているイヌエンジュなどの木が食い荒らされ、枯れて倒れる被害も出ている。

 このカミキリムシは同市の樹木医安斎由香理さんが発見。森林総合研究所の調査の結果、国内初確認の外来種のカミキリムシと判明し「サビイロクワカミキリ」との和名が付けられた。

 県自然保護課によると、サビイロクワカミキリは在来種のゴマダラカミキリと比べやや大きな体長と、さび色の体、白い斑点が特徴。中国やインド、タイなどが原産地で、現地ではエンジュの木が食われるなどの被害が出ている。

 安斎さんによると、市内の街路樹を調査中、多くの穴が開くなどしたエンジュを発見。伐採木の中に幼虫を見つけた。自宅で育ててみると、見たことのない特徴のカミキリムシに成長したため同研究所に調査を依頼、外来種と分かった。

 安斎さんは2年前から、郡山市でサビイロクワカミキリによるとみられる被害を確認。エンジュと同じマメ科のイヌエンジュが主に被害に遭っているという。同市に入ってきた経緯を「海外から持ち込まれた木の梱包(こんぽう)材などに付いてきたのではないか」と推測する。

 同市片平町の通りではイヌエンジュ54本中、52本で被害が見られ、倒木の恐れがある木は伐採されている。安斎さんは「集中的に被害が出るのはまれで、どんな木でも食べる虫ではない。必要以上に心配する必要はないのでは」と指摘する一方、庭木の食害について注意を促している。

 県は、被害は須賀川市や玉川村でも確認されているとし、「各市町村の公園や道路の管理者と情報共有して対策し、倒木などの危険を防ぎたい」としている。

 県内では、県北地方などで別な外来種「ツヤハダゴマダラカミキリ」による被害も相次いでいる。