大谷選手MVP「子どもたちに夢」 復興支援イベントで来福も

 
ベースボールフェスタで、炊き出しに協力する大谷選手=2014年12月、福島市

 米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手(27)が18日、投打の「二刀流」による歴史的な活躍により満票でア・リーグの最優秀選手(MVP)に初選出された。日本選手では2001年のマリナーズのイチロー以来、20年ぶり2人目。

 大谷選手は東日本大震災後の復興支援イベントなどで本県を訪れ、県民を勇気づけてきた。プロ野球日本ハムに在籍していた2013(平成25)年7月は、プロ野球のオールスターゲーム第3戦で、いわき市のいわきグリーンスタジアムでプレー。14年12月には福島市で開かれた「ベースボールフェスタ」に参加、本県の子どもと体を動かし交流した。

 13年のオールスターゲームでバス送迎を担当したいわき市の会社員大谷光夫さん(67)は試合終了後、大谷選手らパ・リーグの選手を同市から都内へ送り届けた。大谷選手がバスに乗り込む際、「私も同じ名字の大谷です」と声を掛けたところ、大谷選手が笑顔を返してくれたことが印象に残っているという。「夢のような経験だった」と振り返る。

 県野球協会の松本壹雄(かずお)会長は、14年のイベントに触れながら「(大谷選手の活躍は)野球人口が減る中で子どもたちに夢を与えてくれる。子どもたちに楽しんでもらえるような野球大会やイベントを福島で開けるよう努力したい」と誓う。

 県内に住む、大谷選手の元チームメートや対戦相手らも受賞を祝福する。

 いわき市の会社員佐藤大輝さん(27)は岩手県出身で、中学時代に所属していた硬式野球チーム「一関リトルシニア」で大谷選手とチームメートだった。「当時からとにかく球が速かった」と思い出を語る。

 10、11年の秋季東北地区高校野球大会で、学法福島は大谷選手擁する花巻東(岩手)と2年連続で対戦。10年は失策絡みながら大谷選手から1点を奪い、4―3で勝利した。藤森孝広監督は「高校野球界の人間として大変うれしく思う。高校野球の3年では計り知れない可能性を球児が秘めていることを改めて教えてもらった」と喜んだ。

 大谷選手と同じく米大リーグで活躍、ワールドシリーズにも出場した福島レッドホープスの岩村明憲監督は「打者だけ、投手だけでも厳しい世界で二刀流を実践し、シーズンを戦い抜いた結果。野球をしている少年だけでなく、多くの県民に野球の楽しさ、魅力を伝えてくれたことに同じ野球人として感謝したい」とメッセージを送った。