ルームシューズ手作りキット開発 駆除の鹿革使用、バイヤー高評価

 
「ベストサスティナビリティ賞」のトロフィーや商品を手にする斎藤代表理事(右)と大竹代表社員

 尾瀬国立公園周辺で急増し、害獣として駆除されるシカの革を使った室内履き「ジビエ鹿革ルームシューズ」の手作りキットが、百貨店やセレクトショップなどのバイヤーから高評価を受けている。

 開発したのは一般社団法人手づくりマルシェ(福島市)の斎藤幸子代表理事と、商品化の企画やデザインを手掛ける楽膳(福島市)の大竹愛希代表社員。2人は「県内で狩猟されたシカの肉は原発事故の影響で食べられないが、鹿革として命を生かすことができれば」と意義を語る。

 手作りキットには型紙や赤と黄の2色の鹿革、縫い糸などの材料と製作用具が入っており、初心者でも説明書を参考にすれば、約5~6時間で両足のルームシューズを作れる。通気性の高さや柔らかくてしっとりとした肌触りが特長で、大きさはおおむね22~25センチのフリーサイズ。贈り物などでの需要を見込んでいる。

 商品は革靴工房のKANNOEN(福島市)の協力を受け、試行錯誤を経て2月に完成した。都内の東京ビッグサイトで10月に東京インターナショナル・ギフト・ショーと同時開催された「第10回LIFE×DESIGN」に出品したところ、持続可能性に貢献している点がバイヤーから認められ、「ベストサスティナビリティ賞」に輝いた。

 手作り雑貨を取り扱うオンラインショップ「クリーマ」などで販売している。新型コロナウイルスの影響を受け、自宅で靴を履き替える習慣が世界に広がっていることから、今後は海外での販路開拓も目指す。

 価格は2万4200円、仕立ては追加料金5千円。2人以上で申し込むと、特典として福島市の土湯温泉の温泉付きゲストハウス「YUMORI」で作り方の指導や昼食、入浴が付くサービスを受けられる。問い合わせは手づくりマルシェ(電話024・563・3680)へ。