福島のサーフィン振興に力 五輪スタッフ2人 運営経験を還元へ

 
五輪のスーツを着用し「経験を地元サーフィン界で生かしたい」と語る渡辺さん(左)、木村さん

 「経験を地元のサーフィン振興に還元したい」。東京五輪の新種目として注目されたサーフィン競技に、いわき市の渡辺学さん(40)、木村愛美さん(40)が運営スタッフとして参加した。2人は大舞台で得た知識や技術を基に、近年全国レベルの大会が開催されている本県のサーフィン熱を高めることを誓う。

 東京五輪のサーフィン競技は7月25~27日、千葉県一宮町で開かれた。2人は国内から25人選ばれた技術役員の一人として、それぞれ運営に参加した。

 渡辺さんが務めたのは、ジャッジ(審判)をサポートする「スポッター」。競技状況を審判に伝えたり競技者に注意点を伝えたりする。台風の影響で波が高く、海上で選手の姿を確認するのに苦慮したが「集中して臨んだ」。プロサーファーだった渡辺さんは2年前に日本サーフィン連盟のジャッジとなり、国内外で審判を務めてきた。その経験から五輪の技術役員に選ばれ「初採用の競技で運営に携われたのは貴重な経験」と話す。

 木村さんは、日本に2人しかいない女性の国際サーフィン連盟インストラクター資格保持者。五輪ではライフガードとして選手らの安全確保に奔走した。五輪は無観客となり、予定されていた観客へのサーフィン指導などは行うことができず「果たすべき役割ができなかったことに戸惑いもあった」と振り返るが「運営の流れなど得た経験は多い。地元に還元したい」と笑みを浮かべる。

 2人に関係者からも期待の声が上がる。渡辺さんが勤務し、木村さんが使用するウエットスーツを製作するキャニオンワークス(いわき市)の半谷正彦社長(42)は「2人の存在がサーフィン人口増加に寄与すると思う」と声を弾ませる。木村さんとサーフィンスクールを展開する前田淳さん(42)も「経験がサーフィン連盟の力になる」と話した。