「浜通りサテライト」開所 福島医大、コロナ抗体医薬品実用化へ

 
報道陣向けの内覧会で施設の概要を説明する高木教授

 福島医大が南相馬市原町区に整備を進めてきた研究施設「医療―産業トランスレーショナルリサーチセンター(TRセンター)浜通りサテライト」の開所式は25日、現地で行われた。福島医大に蓄積された知見と浜通り企業の技術などを組み合わせ、2023年の新型コロナウイルス抗体医薬品の実用化を目指す。

 サテライトは商業施設の2階に設けられ、実験室4室やゲノム解析室などを整備した。面積は約480平方メートルで、常駐スタッフ3人、福島市のTRセンターと兼務するスタッフ3人の計6人が業務に当たる。

 開所式では、医大の竹之下誠一理事長が「サテライトでの研究を進め、『浜通りの抗体が世界を救う』と言われるように努めていく」とあいさつした。南相馬市の門馬和夫市長は「サテライトの完成により、市や浜通り全体の復興がまた一歩前進すると確信している」と語った。

 サテライトは、福島市のTRセンターと同様に、医薬品開発に必要となる遺伝子の分析や抗体製造などに取り組むほか、研究の成果を企業に提供する役割を担う。このため、福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の重点分野である医療関連産業の集積、振興を後押しすることが期待される。

 開所式後には報道陣向けに内覧会も開かれ、TRセンターの高木基樹教授が施設の概要を説明した。