「脱炭素」産業への影響ほか議論 いわき商議所、検討会設立へ

 

 いわき商工会議所は、2050年に温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」について、いわき市内の産業への影響や必要施策を協議する検討会を設立する。16日に市内で初会合を開く。市内のエネルギーや製造、運輸、森林関係の代表者の意見をまとめ、地元企業への情報共有や行政への要望につなげる。

 同市は東北第2位の人口、工業製品出荷額を誇る中核市で、大型設備を持つ製造業や運輸業、卸・小売業が集積していることから、脱炭素が産業に与える影響が懸念されている。

 脱炭素を巡ってはこれまでも、いわきバッテリーバレー推進機構をはじめ、地元経済界が中心となり水素社会実現に向けた活動を展開。また脱炭素に配慮した港湾機能を有する「カーボンニュートラルポート(CNP)」に選定された小名浜港の未来を考える検討会でも対応が協議されてきた。

 同商議所によると、国や県のカーボンニュートラルの方針に関して、企業がどのように事業を進めていくべきかという具体的な指針は示されていない。今後、企業活動などに深刻な影響が出ることを避けるため、地域の企業や団体が自ら脱炭素を協議する場が必要と考え、検討会設置を決めた。

 検討会は国や県、市の担当者を交えて来年2月までに計4回開催する予定。市内の産業構造を分析し、段階的な温室効果ガス排出量を算定するほか、行政政策の動向が産業に与える利点などを議論する。その上で、産業の保護や転換、補助、規制策の必要性をまとめる。同商議所の担当者は「脱炭素化が進むにつれてあるべき姿、実現すべき施策を検討したい」とした。