「いいたて村民食堂」1日限定開店 福大生考案料理で交流

 
来場者でにぎわう「いいたて村の村民食堂」=21日午後、飯舘村

 福島大行政政策学類の大黒太郎ゼミに所属する学生は21日、飯舘村役場に隣接するエコモデルハウス「までいな家」に、1日限定の「いいたて村の村民食堂」を開店した。村民らが村産の食材を使った学生考案の料理を味わいながら、東京電力福島第1原発事故からの村の復興や活性化を願い、学生と語り合った。

 同ゼミの学生は、村民一人一人の歴史を聞き取り、冊子にまとめる「自分史プロジェクト」を通じて、村民と交流を深めてきた。活動の中で村民が振る舞う料理に感銘を受け、多くの人に村の食材を使った料理を味わってもらおうと、村民食堂を開いた。村の未来を担う人材育成などに取り組む「飯舘までい文化事業団」が主催し、3、4年生計約30人が参加した。

 村民食堂では「一汁三菜膳」をテーマに、村内で収穫された県オリジナル水稲品種「あぶくまもち」を使ったおこわや、村産の野菜をふんだんに使ったオリジナルのみそ汁、村民手作りの漬物が無料で提供された。今後も月に1回程度を目標に、新たなメニューをその都度考案しながら、開催していく。村民食堂を多くの人が集う場所に育て上げ、村民の帰還意識の高揚や村の活性化につなげていく計画だ。

 参加した同ゼミの武田舞さん(22)は「手作り料理を多くの人に味わってもらってうれしい。今後も村民食堂を通じた交流を続けていきたい」と話した。料理を味わった同村の農業末永信子さん(74)は「心温まる料理を食べることができて良かった。学生が村に来てくれると活気が出る」と今後の活動にも期待を寄せた。