新成人へ双葉の記念品 郡女大短期大学部生、町内小学校の布地活用

 
リメーク品を手に「双葉の思い出を共有し、つながるものの一つになれば」と話す学生ら

 郡山女子大短期大学部の学生が、東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く双葉町の双葉南、双葉北両小に残されていた紅白幕とカーテンに新たな命を吹き込み、町の新成人に贈る記念品に作り直した。25日に同町で開かれた報告会で、学生たちは「小学校の思い出を共有し、つながるものの一つになれば」と思いを語った。

 リメーク品の作製は、環境省の双葉町「環境再生」デザインプロジェクトの一環として行われた。同学部地域創成学科の2年生5人が9月に活動を始め、現地調査で町の現状を学びながら、テーマやデザインなどを検討した。同町の産業団地に衣料品を再生する工房をつくるアパレルメーカー「フレックスジャパン」(長野県千曲市)が協力した。

 町の新成人54人に贈られる記念品は、巾着とふくさなどになる包み布、ロール型ペンケースの3点。新成人は被災当時、小学3年だったことから、ペンケースには3年生の教室にあったカーテンを使った。巾着やペンケースには、「双葉ダルマ」や町内の装飾古墳「清戸迫横穴(きよとさくおうけつ)」の壁画にある渦巻き模様などを刺しゅうであしらった。

 報告会で、学生を指導してきた小松太志准教授が「単なる物ではなく、断絶した時間をつなぎ、共に未来へつなげていきたい」と狙いを解説した。フレックスジャパンの矢島隆生社長、伊沢史朗町長が講評した。

 現在、学生5人は、来年1月3日にいわき市で行われる成人式に向け、巾着と包み布を手作りしている。浪江町出身の久保田朱莉(じゅり)さんは「プロジェクトに関われてうれしい。新成人の良い思い出になるよう、最後まで頑張りたい」と意気込みを語った。