ウニ2~2.5倍、カズノコ3割高値...年末年始の食卓に値上げの波

 
市場に並ぶ豊富な海産物。赤潮被害を受けた北海道産のウニやサケは入荷量が減少している=いわき市中央卸売市場

 今年も残すところあとわずかとなった。新型コロナウイルスの新たな変異株など懸念材料もあるが、国内感染者数は低い水準が続いており、今年は帰省なども増えることが見込まれている。その年末年始の食卓を彩る食材の価格が、例年以上に高騰している。

 「(ウニの)入荷量が例年の半分程度まで減っている」。いわき市の水産物卸売業いわき魚類の金成裕司常務(60)はため息をつく。高騰しているのは、正月のおせち料理などに使われることも多いウニやイクラ、カズノコだ。ウニは北海道の太平洋沿岸部で起きた赤潮被害で漁獲量が落ち、さらに新型コロナウイルス感染拡大の影響による航空便の減少で海外産も入荷量が限られているという。原油高による燃料高騰も拍車を掛け、ウニの卸売価格は例年の約2~2.5倍。海外産が多いカズノコも3割程度の高値を付ける。イクラはウニ同様に北海道産のサケが赤潮被害を受け、「国産は特に高値」だという。金成常務は「(コロナで自粛が続いた)昨年と比べて飲食店などの需要が大きい。海産物の相場は全体的に高めだ」と話す。

 年末年始には、毎年購入するという家庭もある「新巻きザケ」も値上がりしている。会津若松市の鮮魚店によると、価格は昨年の約3割増し。同店は「若い人に新巻きザケを食べる習慣がなくなりつつあり、年々売り上げは下がっていた」とした上で「今年は値上がりの影響でいつも以上に売り上げが減っている」と嘆く。

 全国各地の料亭や地元の名店など約30店135種類のおせちを取り寄せで販売する郡山市のうすい百貨店によると、海産物の価格高騰に加え、重箱に使う材料の品薄なども重なり、今年はおせちの値段を例年より上げたり、販売数を絞ったりする店舗も多いという。

 野菜はお手頃感

 一方で野菜などは比較的お手頃感が出ている。福島市の福島中央青果卸売によると、夏の天候不順で収穫量が減ったジャガイモやタマネギは前年比3~4割ほど値上がりしているものの、10~11月に気温の高い日が続き、台風被害もなかったため、生育が順調だった白菜やキャベツなどは豊作で1キロ当たり30円ほど価格が下がっている。担当者は「寒波の影響を受けるこれからの天候次第では、年末年始の入荷量が変動する可能性もある」としているが、年末年始は家族で鍋を楽しもうという家庭にとっては財布に優しい状況が続きそうだ。