景勝地活用のルート選定 広域サイクリング、地域別にテーマ案

 

 県は27日、自然環境や観光資源を生かした県全域の広域サイクリングルートの選定に着手した。温泉や景勝地、海岸線などを活用した地域ごとのテーマ案などを基に、健康増進や観光振興につながるサイクリングルートを年度内にまとめる方針。

 27日に福島市で開いた有識者などでつくる検討会の初会合で選定方針を確認した。県は年明けから7方部ごとに地元の自転車団体や観光協会、商工会、道の駅など関係者を交え、ルート案やルートの利活用案などを検討する。各方部ではそれぞれ駅や道の駅などを軸に、地域外からの「サイクリスト」を受け入れる施設についても選定を進める。

 ルート決定後は、県自転車活用推進計画にルートの活用方針などを反映させるほか、整備に向けた指針の策定に着手する。ルート整備の開始は2023年度以降となる見通し。

 県が昨年3月に策定した推進計画では、走行環境の整備や健康増進、観光振興などを目標と位置付けており、県が各種施策を展開している。県内ではイベントやツアーが盛んに開催されるなど自転車利活用の機運も高まっている。

 こうした背景を踏まえ、県は広域サイクリングルートの整備により、県民の自転車への関心を高めるほか、健康意識の向上、「サイクルツーリズム」の推進による交流人口の増加などにつなげたい考えだ。

 検討会では、委員から「上級者はルートを設定しなくても任意で走行するため、初心者に視点を置いたルート構築が望ましい」とする意見が上がった。道の駅関係者は、受け入れ態勢の整備に向けた予算措置を求めた。県は検討会での意見を踏まえ、ルート選定に向けた大筋方針を取りまとめ、各方部に示す。

 県内のサイクリングロードを巡っては、いわき市に防潮堤を活用した「いわき七浜海道」(総延長約53キロ)や棚倉、矢祭、塙、鮫川の4町村をつなぐ「奥久慈街道」(1周約80キロ)などが整備されている。