「音のVR」双葉・伝承館で収録 猪苗代湖ズ・渡辺さんと生徒

 
「音のVR」収録に向けリハーサルする渡辺さん(中央)と吹奏楽部員

 KDDI東北総支社は28日、仮想現実(VR)を使った新しい音楽試聴体験「音のVR」の収録を双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館で行った。歌手は猪苗代湖ズの渡辺俊美さん(富岡町出身)が務め、演奏はふたば未来学園中・高と原町高の吹奏楽部が担い、東日本大震災から10年が過ぎた本県の復興と現状を発信する。

 音のVRは、KDDI総合研究所が開発した視聴技術。視聴者はスマートフォンアプリを通して、まるでコンサート会場にいるかのように自分が自由に動いて音楽鑑賞を楽しめる。

 震災の風化防止を目的に、新型コロナウイルスの影響で成果発表の機会が失われている生徒たちとデジタル技術を活用して発信しようと企画した。

 伝承館の1階ホールを会場に、猪苗代湖ズの「I love you & I need you ふくしま」を収録した。収録前のリハーサルで渡辺さんがサプライズ登場し、部員たちと熱の入った演奏を繰り広げた。

 収録された演奏と映像は来年2月中旬~3月中旬、音のVRの専用アプリ(アイフォーン限定)で公開される。

 ふたば未来学園中3年の南郷真帆さんは「震災があったけど、こうして楽しく部活動に取り組むことができる姿を見てもらいたい」と話した。

 渡辺さんは「震災から10年がたった福島を思い出して、今を知って、遊びに来てほしい」と話した。