尚志、PK戦の苦い記憶払拭 全国高校サッカー、練習が実を結ぶ

 
PK戦を制し、初戦突破を喜ぶ尚志の選手=柏の葉公園総合競技場

 尚志が2年ぶりに戻ってきた舞台で勝利への執念を実らせた。千葉県の柏の葉公園総合競技場で29日に行われた全国高校サッカー選手権1回戦では、福島県代表の尚志がPK戦の末に瀬戸内(広島)を下し、3年ぶりの初戦突破を果たした。「ここを乗り越えられたのは大きい」。チームが苦手意識を持つPK戦でつかんだ勝利に、仲村浩二監督は自信を深めた。

 80分間では決着がつかず、勝負の行方がPK戦までもつれると、仲村監督の頭には苦い記憶がよみがえった。2年前の初戦と4強入りした3年前の準決勝では、いずれもPK戦の末に敗れ、あと一歩のところで勝利を逃した。

 今大会の約2週間前に行われたプレミアリーグ参入決定戦でも、JFAアカデミー福島U―18(静岡)にPK戦の末に敗れ、惜しくもリーグ昇格を逃した。「PK戦の苦しさは分かっている」。仲村監督が祈る中、選手たちが続けてきたPK練習の努力が実を結び、指揮官の苦い記憶を払拭(ふっしょく)した。チェイス・アンリ(3年)は「これまでPK戦で負けていたので、自信につながった」と胸を張った。

 今大会で100回を迎える選手権大会は、尚志のスタッフにとっても特別な大会だ。仲村監督は習志野高時代に出場。小室雅弘コーチは流通経済大柏高コーチ時代に日本一を経験した。「スタッフもこの選手権で成長させてもらった。100回目の大会で福島の歴史を変えられたら」と仲村監督。尚志イレブンは、歴史を刻んできた先輩たちの思いも胸に過去最高の4強超えを目指す。