コロナ収束、無病息災...初日の出 新年に期待込め祈り、県内各地

 
双葉町産業交流センターの屋上から日の光を望む町民ら=1日午前7時ごろ、双葉町

 新年を迎えた1日、初詣の参拝客や初日の出を拝む人の姿が県内各地で見られた。2年連続の新型コロナウイルス禍での新年となり、参拝客らは感染症対策を講じながら、新型コロナの収束や無病息災などを願った。

 双葉「再出発」の地で初の観賞

 双葉町中野地区復興産業拠点の産業交流センター屋上で1日、初めて初日の出の観賞が行われた。早ければ6月の帰還を目指す同町の"再出発"の地で、町民らが本県復興やコロナ禍の収束などを願った。

 町による同拠点の英訳表記は「Nakano(中野)Re―Start(再出発)Base(拠点)」。雇用の受け皿となる産業の再生を進めるため、住民帰還に先行して整備された。

 2020年秋に開所した同センター屋上にはこの日、県内外から町民や企業関係者ら約30人が来場し、中間貯蔵施設や津波で被災したマリーンハウスふたばの方角に浮かぶ、厚い雲の隙間から漏れる日の光を見守った。

 茨城県に避難する同町の児玉武博さん(73)は、家族4人で11年ぶりに同町で初日の出を観賞。「新型コロナが収まってほしい。そうしないことには双葉にも来られないから」と話した。

 差し込む朝日静かに、浪江・請戸海岸

 日の出を拝む浪江町の恒例行事「あるけあるけ初日詣大会」は1日、同町の道の駅なみえから請戸海岸までを歩くコースで行われた。参加者は雲間から差し込む朝日を静かに眺めながら1年の多幸を願った。

 午前5時に道の駅なみえに集合した参加者は、請戸海岸までの約5キロのコースで歩みを進めた。会場には町の公式イメージアップキャラクター「うけどん」も登場、参加者と記念撮影するなどしてイベントを盛り上げた。

 大会は1980(昭和55)年から開催されている。震災と原発事故の影響で一時中断したが、2018年に復活した。

220103news402.jpg※初日の出を眺める参加者ら=1日、浪江町

 海上から拝む いわき・小名浜港

 いわき市の小名浜港で観光遊覧船を運航する小名浜デイクルーズは1日、同港周辺の海上で初日の出クルーズを行った。同港で初日の出を拝むクルーズは3年ぶりの実施で、参加者が船上からの眺望を楽しんだ。

 同港の遊覧船事業は、これまで別の会社が運航していたが、事業継続が難しくなり2019年9月に廃業していた。

 小名浜デイクルーズが昨年4月に遊覧船事業を始め、恒例だった初日の出を眺めるクルーズを"復活"させた。

 参加者約60人は観光遊覧船「サンシャイン シーガル」に乗船。太陽が見え始めると、歓声を上げながらスマートフォンのカメラなどで撮影していた。

220103news403.jpg※船上から初日の出に見入る参加者=1日、いわき市・小名浜港