福島県の重点対策、5月15日まで再延長 コロナ県内最多732人

内堀雅雄知事は14日、新型コロナウイルス感染拡大に伴い17日までを期限とする県独自の重点対策を5月15日まで延長すると表明した。県内では新たに732人の感染が確認され、1日当たりで初めて700人を超えるなど感染者数が高止まりしている。このため子どもと高齢者を対象にした感染防止対策の徹底や4人以内での会食などの対策を継続して求める。
14日の県感染症対策本部員会議で決めた。重点対策と併せ、18日~5月15日を感染拡大防止の緊急総点検期間に設定。▽チェックリストによる点検▽街頭や店舗での感染予防啓発活動▽市町村の防災無線・広報車での感染予防呼びかけ▽県内事業所向けの社内放送▽新聞広報―の5項目で県民に対策を総点検してもらう。チェックリストは家庭用や子ども用に加え、新たにオフィス用を作る。
重点対策は▽子どもを感染から守る▽高齢者に感染を広げない▽移動・会食に関するリスク回避―を基本に、子どもの体調管理や学習、部活動での感染防止の徹底、旅行や帰省先の感染状況の把握などを求める。
これに加え、感染拡大地域の県民に家庭や教育、児童施設でより強い対策を要請。濃厚接触者がいる家庭内でのマスク着用、学校や幼稚園での少人数学習、部活動の方法や時間見直しなどを検討するよう求める。
県は3月7日から重点対策を実施。当初は3月末を期限としていたが、感染再拡大の兆候が見られたため今月17日まで延長した。内堀知事は「このまま増加傾向が続けば医療提供体制への負荷が増えることが強く懸念される」と危機感を示した。
10万人当たり陽性最多
県が14日発表した県内の新型コロナウイルス感染状況によると、直近1週間(7~13日)の人口10万人当たりの新規陽性者は228.24人で過去最多を更新した。13日に判明した732人を含めた感染確認は延べ4万3859人となった。
13日時点の入院者は重症2人を含む237人で、病床使用率は31.9%。過去最多の583人が宿泊療養中で、自宅療養は4282人。療養先調整中の431人を合わせた療養者は計5533人となっている。保健所の医師の判断で感染とみなす「みなし陽性」の患者は29人で、計1575人となった。13日までに557人の療養を解除した。
13日に判明した732人を市町村別に見ると、郡山市が最も多く234人、いわき市は過去最多となる154人だった。このほか福島市74人、会津若松市59人、二本松市36人、須賀川市29人、喜多方市18人、会津美里町13人、白河市10人など。446人の感染経路が分かっていない。
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