警視庁災害救助の精鋭部隊へ派遣 県警の塙警部補、公募選考突破

 
「県警に戻ってきたら、培った知識や技術を生かして災害現場で活躍する人材を育てたい」と意気込む塙警部補

 県警災害対策課の塙健警部補(35)は1日、警視庁警備部災害対策課の特殊救助隊に派遣された。期間は1年。福島県警からの派遣は初めてで「最新の救助技術を学んで持ち帰り、県警の対応能力を高めたい」と熱く語る。

 警視庁の特殊救助隊は災害が発生すれば全国各地に向かう屈指の救助専門部隊で、昨秋に「救出救助技能指導者実務研修」の公募があり、上司や家族の後押しもあって応募。高所に残された人の救出のほか、面接などを経て選考を突破した。

 父親が警察官で、深夜や休日であっても現場に向かう姿を見て育った。自身も中学から打ち込んだ柔道で培った体力を生かせる仕事、誰かのためになる仕事がしたいと警察官を志した。2007年に拝命し、機動隊で通算8年間経験を積む中で救出救助に興味を持った。雪山での遭難者の救出など、命の危険を感じたこともあるが、無事に救助できたときは「自分のこと以上にうれしい」と話す。

 東日本大震災発生時も機動隊に所属し、津波など甚大な被害を受けた沿岸部で、住民の避難誘導や搬送業務に従事した。「未曽有の大災害を前に、自身の無力さを痛感した」と振り返る。

 震災後も東日本台風や昨年7月に静岡県熱海市で起きた土石流災害など、県内外で大規模な災害が発生している。塙さんは「福島県は災害が多い。すぐに立ち上がって一人でも多くの人を助けたい」と一層高いレベルで救出・救助に携わりたいという強い思いを口にした。