想定されるトラブルと対策事前公表へ 東京電力、処理水放出方針

 

 東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出方針を巡り、東電は18日、放出の際に想定されるトラブルとその対策を事前に公表する方針を固めた。廃炉作業に関する東電の危機管理や情報公開の在り方に対して県民の不信感は根強く、福島第1廃炉推進カンパニーの小野明最高責任者は「(事前に公表することで)社会の安心材料になる」との見解を示した。

 原子力規制委員会が同日開いた特定原子力施設監視・評価検討会の会合で、方針を明らかにした。小野氏は、昨年2月の本県沖地震で処理水などを保管するタンクのずれが見つかった事態を引き合いに「(タンクはもともと)地震の際は余計な力を逃がすために動く設計だが、世の中の人は知らなかった」と情報発信の不備を認めた。その上で来年春ごろを目標とする放出開始に向け「リスクを把握し、(どう対応するのか)事前に公表することが大事」と述べた。東電は今後、放出に必要な設備で想定される故障や異常事態などを洗い出し、対策を検討する。

 東電の海洋放出計画を巡り、原子力規制委員会は設備などの安全性を確認する審査をほぼ終えた。5月中にも事実上の合格を示す「審査書案」を作成し、意見公募など計画認可に向けた手続きに入る方針。