海側の作業4月25日にも着手 処理水放出、放水口設置へ海底掘削

 
(上)処理水放出を巡るスケジュール(下)東電の作業のイメージ

 東京電力は22日、福島第1原発で発生する処理水の海洋放出設備の設置に向けた海側の作業を25日にも始めると発表した。処理水の放水口を設置するため海底を掘削する予定で、8月上旬の完了を目指す。

 東電は処理水を海水で薄め、放射性トリチウムなどの放射性物質が基準を下回ったことを確認した上で来春にも海に流す計画。原発から沖合1キロの地点に放水口を設け、海底トンネルを通じて放出する。

 東電は放水口を造るため箱状のコンクリート製構造物を海底に設置する。水深約13メートルの海底に直径が最大40メートル、深さが約10メートル以上のすり鉢状の穴を掘る。その後、穴の表面の凸凹をならすため石を敷き詰める。

 施工中は環境への影響が出ないよう、現場周辺の海水や掘削した土砂の放射性物質濃度を測定するほか、海水の濁り具合などを監視する。濃度の上昇や濁りが顕著となった場合は作業を一時中断する。

 掘削に先立ち、作業区域を設定するための印を設置し、作業船を係留するための重りを沈める。

 東電は昨年12月、設備設置に向けた計画の認可申請を原子力規制庁に提出。県と第1原発立地町の大熊、双葉両町には設置工事の着手に必要な「事前了解願い」を出している。規制庁の認可や事前了解を踏まえ、6月の設備設置工事の着手を見込んでいる。