シイタケ原木林5000ヘクタール計画 原発事故前の半分再生へ

 

 林野庁と県は25日、本県のシイタケ原木林の再生に向けた「里山・広葉樹林再生プロジェクト」に基づき、東京電力福島第1原発事故前の県内の原木林面積(約1万ヘクタール)の半分に当たる約5000ヘクタールで、原木林の再生を目指す計画を示した。本年度から約20年間をかけて伐採や更新を行い、原木林や林業の再生を進めていく。

 オンラインで開いたプロジェクトの推進連絡会議で示した。原発事故前の出荷量や関係者への聞き取りなどから、かつての原木林面積を推計。現在の原木林の生育状況や放射性物質の動態、将来的な原木需要などを踏まえ、再生面積を設定した。担い手の高齢化などによって効率的、継続的な原木林の再生を望めない地域も多く、面積は原発事故前から半減した。

 同庁と県がモデル地域に設定した田村、二本松、鮫川の3市村については、先行して伐採や更新の実行体制などを盛り込んだ再生計画を作成しており、このほか伊達、川俣、須賀川、石川、平田、三春、小野、西郷、矢祭、塙、西会津の各市町村でも計画を作る。森林の概況調査や境界測量を行った上で、11月ごろから伐採や更新の作業に着手する予定。本年度は県全体で約150ヘクタール、来年度以降は年に約250ヘクタールずつ伐採や更新を進める。

 県によると、本県はかつて阿武隈高地などを中心にシイタケ原木の生産が盛んで、生産量は全国トップクラスだった。しかし、原発事故によって生産量が激減。多くの地域では原発事故後、伐採が行われておらず、原木の大径化が進んでいる。このため、計画的な整備や伐採に早期に着手する必要がある。同庁と県は昨年4月にプロジェクトを始動させ、再生計画の策定を進めてきた。