県産食品購入意向変わらず 処理水認識調査、海洋放出時の国内

 

 東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出方針を巡り、復興庁が26日公表した処理水の認識状況に関する調査では、現在と海洋放出した場合の県産食品に対する国内外の購入意向も聞いた。県産食品を「購入しようと思わない」と答えた国内の割合は、現在が13.3%、放出した場合が14.7%で「ほとんど変化がなかった」(復興庁)ものの、一定程度の買い控えが続いている実態が明らかとなった。

 海外の9カ国・地域をみると、韓国が現在で77.7%、放出した場合で76.0%と突出して高く、復興庁は「今も(本県など日本産食品の)輸入規制を維持しており忌避感がある」とみている。ほかは、香港が現在33.0%、放出後41.7%、シンガポールが現在22.7%、放出後28.0%、米国が現在32.0%、放出後38.3%、英国が現在27.7%、放出後33.7%となり、放出後に5%程度増加した。

 韓国は、本県を観光で訪れるどうかを聞いた項目でも、現在、放出後とも約70%で「訪問しようと思わない」と答えており、原発事故への懸念が根強い結果となった。

 また、海洋放出に伴う関心事項として「健康への影響」とした回答が国内で56.7%に上り、海外も62.0~79.3%と高かった。海洋放出しても人などが受ける影響が極めて小さいとされる評価について「知っている」とした割合は国内で19.0%にとどまった。

 海外の原発から海や川に放射性物質のトリチウムが放出されている現状を「知っている」としたのは国内で29.0%、最も高い台湾でも38.7%となり、総じて低い結果となった。

 調査では、放射線の影響に関する知識についても調べた。本県の空間放射線量が国内外の主要都市とほぼ変わらない現状について、国内で「知っている」と回答したのは46.0%だったが、海外は17.0~35.7%で、復興庁の担当者は「原子力災害直後のイメージが根強く残っている」と課題を上げた。県産農産物から放射性物質がほぼ検出されていない現状については、国内で知っている割合が36.7%と低く、担当者は「認知度を上げる必要がある」とした。