楢葉の入札事件初公判、元職員が起訴内容認める 業者側は結審

 

 楢葉町関係の備品購入事業を巡り、非公開の入札関係の情報を業者に漏らして落札させたなどとして、公契約関係競売入札妨害の罪に問われた楢葉町山田岡の元町建設課主幹の男(52)と、いわき市常磐白鳥町の事務用品販売会社社長の男(49)の初公判は27日、福島地裁(三浦隆昭裁判官)で開かれ、両被告は起訴内容を認めた。

 証拠調べの後、元町職員の男は官製談合防止法違反罪などで追起訴されているため分離され、次回公判で追起訴分を含めて審理を続ける。社長の男については検察側が懲役1年を求刑、弁護側が執行猶予付きの判決を求めて結審した。

 検察側の冒頭陳述や証拠調べによると、社長の男が経営する会社と町の関係は東日本大震災後から始まり、両被告は2014(平成26)年ごろに知り合ってゴルフや麻雀(マージャン)を行うなどの交友があった。17年ごろには社長の男から依頼を受け、元町職員の男が指名業者を漏らしたこともあったという。起訴された事件については、社長の男から依頼を受けた元町職員の男が、町職員なら誰でも閲覧できる役場庁舎内のパソコン共有フォルダーから入札の指名業者名などが記された情報を閲覧。電話などで業者名を知らせていた。その後、社長の男が入手した情報を基に別の業者に受注調整を働きかけて落札していた。

 証拠調べの中では、元町職員の男が「入札情報を外部に教えてはいけないことは認識していた」としながらも、「震災後に頻繁に町役場に足を運び、わずかな額の契約にも頑張っている姿を見て、頑張ってほしいと思った。当時は友人と思っていたが、今は悪用されたという思い」という供述調書も示された。

 社長の男は被告人質問で「私の身勝手で軽はずみな行動が町など多くの方に迷惑をかけてしまった」と述べた。

 元町職員の男の次回公判は6月2日午後3時30分、社長の男の判決は5月17日午前10時から。