第1原発、処理水満杯は来夏~秋の見通し 東電、春放出の変更なし

 
東京電力福島第1原発の敷地内に並ぶ処理水の保管タンク(手前)=2月

 東京電力は27日、福島第1原発で発生する放射性物質トリチウムを含む処理水の保管タンクについて、容量が満杯となる時期が来年夏から秋ごろになるとの見通しを示した。来年春ごろに満杯になるとの想定を見直した。

 昨年度の1日当たりの汚染水発生量が前年度比で約10トン減り、約130トンになったことを踏まえた見直し。来年春ごろを想定する処理水海洋放出の開始時期に変更はないとしている。

 東電によると、昨年度の降水量は1572ミリで、前年度比で約220ミリ多かったが、地面をコンクリートなどで覆う「フェーシング」など雨水流入対策により、汚染水の発生量が減少したとみている。

 第1原発の汚染水は、原子炉建屋に地下水や雨水が流入し、溶融核燃料(デブリ)に触れることで発生する。昨年度は事故を起こした1~4号機のうち、3号機で最も多い1日当たり約60トンの汚染水が発生した。

 このため東電は今後、3号機の外壁にある貫通部や、建屋と建屋の間に生じている5~10センチ程度の隙間といった局所的な止水に向けた作業に着手し、汚染水発生量のさらなる減少を目指す。

 第1原発の廃炉に向けた工程表「中長期ロードマップ」では、2025年内に汚染水の発生量を1日当たり100トンに減らすとしている。