阿武急の負担軽減へ、沿線7自治体協議 地震からの早期復旧支援

 

 県は、本県沖を震源とする3月の地震で甚大な被害を受けた第三セクター鉄道の阿武隈急行(伊達市)の早期復旧に向け、復旧費にかかる事業者の負担割合を軽減する支援を講じる方向で調整に入った。宮城県などの沿線自治体と協議を始めており、今後被害額を精査した上で、国の財政措置の状況も踏まえ、早急に支援の枠組みをつくる。

 28日、自民党県議会議員会の要望に対し、鈴木正晃副知事が明らかにした。阿武隈急行は地震で線路や橋梁(きょうりょう)、駅のホームなどが損傷し、約1カ月にわたり全線運休を強いられた。特に被害が大きかった福島―梁川間は5月末までの運休が決まっており、6月以降の運転も見通せていない。被害額は精査中のため確定していないが、復旧には多額の費用を要するとみられる。

 第三セクター鉄道の災害復旧費は制度上、国と沿線自治体が4分の1ずつ補助し、事業者が半分を負担する。ただ、阿武隈急行は2019年の東日本台風(台風19号)でも甚大な被害を受け、昨年2月の本県沖地震の被害も大きかった。新型コロナウイルスの影響による乗客の減少もあって厳しい経営状況が続き、昨年末時点の累積赤字は14億円を超えている。

 こうした状況から、県は国に財政措置を求めるとともに、沿線の福島、宮城両県と伊達市、福島市、宮城県角田市、柴田町、丸森町の7自治体間で支援策について協議している。今後、被害額の確定を受けて負担割合などの枠組みを固める方針だ。

 鈴木副知事は「被害総額を精査し、国の財政措置の状況も踏まえながら、早急に支援の枠組みをつくっていきたい」と述べた。