東北電力9年ぶり赤字 22年3月期、燃料価格高騰や地震影響

 

 東北電力が28日発表した2022年3月期連結決算は、純損益が1083億円の赤字(前期は293億円の黒字)となった。赤字決算は原発停止など東日本大震災の影響を受けた13年3月期以来9年ぶり。燃料価格の高騰や3月の地震で被災した火力発電所の停止に伴う電力調達コストの増加などが響いた。

 売上高は2兆1044億円(前期比8.0%減)で再生可能エネルギー関係の賦課金や交付金を計上しない会計基準の適用などに伴い減収となった。経常損失は492億円(前期は経常利益675億円)だった。

 ロシアのウクライナ侵攻や円安で燃料価格の高騰に拍車がかかり、経営環境は厳しい。燃料費上昇分は電気料金に反映できるが、タイムラグ(時間差)が生じるため差損で一時的に業績が悪化した。ただ、電気料金に上乗せできる上限を超えれば、超過分が自己負担となる可能性がある。

 一方、販売電力量は小売りが新型コロナウイルスの影響で大幅に減少した前期からの反動で増加し、全体では841億キロワット時(前期比1.9%増)だった。

 期末配当は1株当たり15円で、前年から5円減配し、年間では計35円となる。

 23年3月期の連結業績予想は燃料価格の動向が不透明で火発の復旧時期なども見極める必要があるため、現時点では未定とした。

 仙台市の本店で記者会見した樋口康二郎社長(国見町出身)は「厳しい経営環境が継続している。まずは被災発電所の早期復旧に全力を投じる」と述べた。