氏名や住所スマホ入力 若松市「手続きナビ」導入へ、待ち時間短縮

 

 会津若松市は、市民が各種証明書発行の手続きをする際、複数の課で氏名や住所を手書きする手間をなくすため、タブレット端末やスマートフォンで必要事項を入力する「手続きナビ」システムを導入する。市民の待ち時間短縮につながる試みで、10月から件数の多い転出入で運用を開始、ほかの手続きへの拡大を目指す。担当者は「書かない、待たない市役所を実現したい」としている。

 市によると、こうしたシステムは全国的にも珍しいという。現在、同市に転入する場合、市民課に転入届を提出した上で、国民健康保険の加入、児童手当の申請、市立学校入学などの手続きをそれぞれ別の課でしなければならない。複数の課に行くため移動時間がかかる上、氏名や住所、生年月日、電話番号など共通する項目の多い書類を各課で手書きする必要がある。

 手続きナビを使えば、専用サイトで入力した氏名や住所などのデータが各課で共有されるため、手続きが最小限で済む。書類は市民課で全て受け取れ、移動時間もなくなるという。

 スマホなどからデータを入力した場合、メールで届くQRコードと、本人確認書類を市役所窓口で提示するだけで証明書を受け取れる。本人確認にマイナンバーカードを活用すれば郵送での受け取りも可能になる。入力が難しい人には、窓口の職員がタブレット端末で代わりに入力する。

 専用サイトでは「引っ越しは完了しているか」「国民保険に加入するか」「中学生以下の子どもはいるか」といった質問に答えるだけで必要な手続きが分かる機能も設けるという。市は「手続きをしたくても誰に相談したらいいか分からない、という状況をなくしたい」としている。

 市によると、市役所庁舎建て替えに伴い今月から手狭な仮庁舎に移転することや、新型コロナウイルス禍で「密」を避ける人が増えていることを踏まえ、市役所の滞在時間を短縮しようと導入を決めた。同様のシステムを導入している県外の市では、家族の死亡に関する手続きで来庁した市民の滞在時間が、2時間以上から約40分に短縮されたとのデータもあるという。