19歳起訴、氏名は非公表 いわき死傷事故、裁判員対象とならず

 

 福島地検いわき支部は2日、いわき市小名浜で昨年7月に交通事故を起こして5人を死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で同市の男(19)を起訴した。4月1日に改正少年法が施行され、18歳と19歳を「特定少年」と位置付けて以降、福島地検が特定少年を起訴したのは初めて。地検は特定少年の氏名公表について検討したが、非公表とした。

 これまで最高検は、特定少年の実名公表を検討する基準について、全国の地検などに通知。「犯罪が重大で地域社会に与える影響も深刻であるような事案」とし、その典型例として裁判員裁判の対象事件を挙げていた。今回の裁判は裁判官のみで審理される。福島地検の保木本正樹次席検事は非公表とした今回の判断理由を「事案の内容と諸般の事情を踏まえて総合的に検討した結果」と説明した。

 起訴状によると、男は18歳だった昨年7月24日午後10時10分ごろ、いわき市小名浜上神白字館下の県道で、乗用車を時速157キロで運転、道路中央の橋の欄干に衝突して後部座席にいた同市の会社員男性=当時(18)=を死亡させ、同乗者4人に重軽傷を負わせた、としている。男は、いわき東署に同法違反(危険運転致死傷)の疑いで逮捕されたが、家裁送致時に罪名が同法違反(過失致死傷)に変更された。今後、刑事事件として審理される。

 この男を巡っては、県弁護士会が2日、実名公表を控えるよう福島地検に求める会長声明を発表した。