アナログ計器、遠隔管理 アルプスアルパイン、小名浜工場で生産

 

 いわき市に生産拠点を置く電子部品大手のアルプスアルパイン(東京)は、アナログメーター監視システムを開発した。工場や建物内にある既存メーターに後付けすることで遠隔管理できる。機器は同市の小名浜工場で生産し、4月から販売を始めた。比較的手軽に導入できることが特徴で、業務効率化の"切り札"として注目を集めている。

 システム開発は、企業向けIoT(モノのインターネット接続)需要を調べる中で、アナログメーターの確認業務が負担だという顧客の意見がきっかけだった。担当するソリューションビジネス推進部の相馬大典氏は「メーターは高所や狭い、暗い場所が多い。生産現場で離れた所にあるメーターを確認しないと仕事が始められないとの声もあった」と話す。

 工場や建物にはガス、水道、空調、電力といったメーターが多数あるが、企業ではデジタル機器交換に関わる費用や導入時の設備休止期間が課題だという。低価格、短期間で導入できる方法を模索していた中で、旧アルプス電気が約40年前から培ってきた磁気センサー技術を応用することで製品化にこぎ着けた。導入はアナログメーターの指針に磁石ホルダーを取り付け、それを感知する磁気センサーを取り付ける。電源と通信機器などを内蔵した本体は縦約9センチ、横約7センチ、奥行き約3センチ、重さ約160グラム。電池で駆動するため新たに電源を取る必要がない。京セラが提供する通信網を使ってクラウドサーバーに情報を送り、独自開発のアプリケーションで値を視覚的に確認できる。アプリケーションはメーター値の異常を通知する機能も備え、導入により作業員が巡回する労力や目視による転記ミスも減らせるという。

 電子部品マーケティング部の竹谷広明氏は「既にガス関連企業で採用されており、業務効率化が進んだとの声が寄せられている」という。同社は今後、国内企業だけでなく海外展開も視野に入れるほか、その他のメーター類とともに一元的に管理できるようシステム開発も進めるとしている。