本宮発、英国風グルメ 飲食店や菓子店「コロナ下の起爆剤に」

英国グルメを本宮で―。英国と交流を深める本宮市で、飲食店や菓子店が"英国風料理"を提供する動きが広がっている。各店が地元食材を活用するなどアイデアを凝らして創作したメニューは、フィッシュアンドチップス、カレー料理チキンティッカマサラ、英国風ラーメンなどさまざま。一部店舗では販売も始まった。新型コロナウイルス感染症の影響で苦境が続いてきた各店は「活性化の起爆剤に」と意気込んでいる。
JR本宮駅前にある「寿司(すし)・割烹(かっぽう)江戸常」は4月から、フィッシュアンドチップスと、魚を使ったパイ料理「スターゲイジーパイ」の提供を始めた。「英国料理は見た目も日本の料理と違っていて面白い」と語る大将の鈴木誉史さん(44)。ポテトフライには市の特産品トロロイモを使うなど工夫した。「すし屋という和食の店でも英国の雰囲気を味わってもらえればうれしい」と新たな取り組みに期待を込める。
また東北道安達太良サービスエリア下り線のレストラン「あだたら亭」では、英国の伝統料理スコッチエッグをトッピングしたビーフカレーを発売。卵は特産品の本宮烏骨鶏(うこっけい)を使い、本宮と英国の食文化を市内外に発信している。
すでに販売を始めたこうした店舗を含め、約10店舗が参加。28日に開幕する英国庭園のフラワーフェスティバルに合わせ、提供の準備を進めている。
同市では、2015(平成27)年にウィリアム英国王子が訪れたことをきっかけに英国庭園が整備され、同国と交流を深めている。英国風料理の提供の「火付け役」となったのは市国際交流課。今年で庭園が開園5周年を迎えることから「市民に、より英国に親しみを持ってもらいたい」と昨年12月から飲食店や菓子店に協力を呼びかけた。英国料理の特徴や作り方を紹介する映像などを制作、参加店と意見交換しながらメニュー化を進めてきた。「想像を超えるクオリティーの高いメニューを考案していただいた。ぜひ食べてもらいたい料理ばかり」と同課交流推進係長の野本百代さん。市はのぼり旗とステッカーを提供店に配布し、PRしていく考えだ。
新型コロナ感染症や東日本台風などの影響で、ここ数年、市内の飲食店は厳しい状況が続いてきた。市内の飲食店や宿泊業でつくる本宮二業組合の北沢文史郎組合長(54)=ホテルフォーシーズ=は「英国風料理がまちを活気づける起爆剤として、市外からも人を呼び込むPR材料にできるよう盛り上げていきたい」と話している。
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