塙女性殺害、19歳逆送 家裁郡山支部、強殺容疑で近く起訴へ

 

 塙町真名畑字鎌田の菊池ハナ子さん=当時(75)=が自宅で血を流して倒れているのが見つかり、その後死亡した事件で、家裁郡山支部は9日、強盗殺人や住居侵入などの非行内容で送致されていた矢祭町、建築板金業の男(19)の少年審判を開き、検察官送致(逆送)を決定した。池上弘裁判官は「動機はあまりに短絡的で酌量の余地はない」と理由を説明。地検郡山支部が近く起訴する見通し。

 決定によると、男は菊池さんの孫で、2月9日午後11時45分ごろから10日午前0時15分ごろまでの間に、現金を盗む目的で菊池さん方に侵入。菊池さんに発見されたことから鉄パイプで菊池さんの頭を十数回殴打するなど暴行しキャッシュカード1枚を奪い、搬送先の病院で死亡させた。菊池さんから奪ったキャッシュカードを使い同月10~16日にかけて計18回にわたり、茨城県などのATMで現金計300万円を引き出したなどとされる。

 池上裁判官は「安易に金を得たいという思いから、周囲に人家がなく人目が付きにくい菊池さん方に侵入した」と指摘。また、男が菊池さんの死亡を知った後も現金を引き出し、交際相手へのプレゼント購入など1カ月もしないうちに全額散財したことや、菊池さんの葬儀に平然と参列したことなどから「被害者を顧みる様子はみられない」と刑事処分以外の措置を相当と認める事情はないとした。

 実名報道可能に

 4月1日、成人年齢を18歳に引き下げる改正民法と同時に改正少年法も施行された。少年法の適用年齢は20歳未満が維持されたものの18、19歳が新たに「特定少年」と位置付けられ、起訴されれば実名報道が可能になった。

 本県での特定少年の起訴を巡っては今月2日、地検いわき支部が自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で19歳の専門学生の男を起訴。同地検は「事案の内容と諸般の事情を踏まえ総合的に検討した結果」として氏名公表はしなかった。