福島県補助「被災枠」新設 3月地震、小規模事業者向け支援策

 

 内堀雅雄知事は9日の定例記者会見で、本県沖を震源とする3月の地震で被災した中小企業・小規模事業者向けの支援策を発表した。施設や設備の復旧費の最大4分の3を補助するグループ補助金に加え、被災事業者の販路拡大や生産性向上の取り組みに対する支援枠を新設し、早期の事業再建をハード、ソフト両面で後押しする。

 被災事業者の支援策を含む総額49億2900万円の本年度一般会計補正予算を6日付で専決処分した。小規模事業者などの販路拡大や生産性向上の取り組みを対象にした従来の補助制度に「被災枠」を新設。被災して売り上げが減少するなどした事業者が店舗のレイアウトを変更したり、インターネット販売に着手したりする事業の経費を、50万円を上限に3分の2以内で補助する。

 事業者が単独で行う小規模な事業再建の取り組みについてスピード感を持って支援するのが狙いで、6月上旬~7月上旬に公募し、同下旬に採択する予定。

 また、被災した中小企業の資金繰りを支援するため、国の制度を活用して地震対策の特別資金も新設。売上高が前年同月比で20%以上減少した事業者を対象に低利で損失補償する。

 グループ補助金は、国と県が1事業者当たり15億円を上限に、中小企業は4分の3、中堅企業については2分の1の復旧費を補助する。東日本大震災や新型コロナウイルス感染拡大などで過大な債務を抱える事業者には、最大5億円を定額補助する。

 今回の補正では初動対応として9月末ごろまでに決定する見通しの約170事業者分の予算を確保し、その後も国の補正予算の編成状況などを踏まえ予算を確保していく方針。昨年2月の本県沖地震の際は計134億円を交付している。

 中旬から1回目公募

 県は、本県沖を震源とする3月の地震で被災した中小企業・小規模事業者向けグループ補助金を巡り、1回目の公募を今月中旬から6月下旬にかけて行い、7月末に交付を決定する方針を示した。その後も順次、公募していく。

 9日に発表した本年度一般会計補正予算に「グループ補助金」の事業費として39億8464万円を計上した。補正の総額は49億2900万円で、地震被害に対応するため喫緊に措置すべき経費を盛り込んだ。

 中小企業・小規模事業者への支援策のほか、相馬市の松川浦漁港と新地町の釣師浜漁港の復旧費の一部を補助する事業に3億2500万円、被災した県立学校26校や県立図書館、県立美術館などの社会教育施設の復旧に4億1226万円を計上した。県北地方をはじめ県全域で被災した県営住宅計38団地の復旧工事費も盛り込んだ。