福島大教授・川本和久氏が死去 64歳、福島県の陸上指導で功績

 
川本和久氏

 福島大人間発達文化学類教授で同大と東邦銀行の陸上競技部監督を務める川本和久(かわもと・かずひさ)氏が11日午前1時50分、膵臓(すいぞう)がんのため福島市の病院で死去した。64歳。自宅は福島市腰浜町。川本氏は五輪選手を含む数多くのトップ選手を育て「陸上王国ふくしま」を築き上げた。通夜は15日午後1時、お別れの会は16日午前10時から福島市のたまのやこころ斎苑黒岩で開かれる。喪主は妻容子(ようこ)さん。

 川本氏は佐賀県伊万里市出身。茨城県の小中学校講師を経て、1984年に福島大陸上競技部監督に就任し、指導者としての道をスタートさせた。文部科学省の海外派遣制度で1年間カナダと米国に留学、カール・ルイスを指導したトム・テレツからコーチングスタイルなどを学び、独自の指導理論を確立させた。

 「日本記録を出す。オリンピック選手を育てる」と誓いを立て、福島大で指導した女子400メートルの千葉麻美や1600メートルリレーメンバーの青木沙弥佳らが2008年の北京オリンピックに出場した。11年には新設された東邦銀行陸上競技部の監督に就任。大学と実業団の選手の指導に当たり、昨夏の東京パラリンピックに女子400メートル(視覚障害T13)の佐々木真菜が出場するなど、指導者として大きな功績を残した。

 20年に自身の交流サイト(SNS)などで膵臓がんであることを公表。手術や治療を受けながら大学の教壇に立ち、福島大のトラックで指導を続けた。福島大陸上競技部として05年、みんゆう県民大賞スポーツ賞を受賞している。