大熊・復興拠点の避難指示、6月下旬にも解除 町長見通し示す

 

 大熊町の吉田淳町長は11日、東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域に設けた特定復興再生拠点区域(復興拠点)の解除時期について「6月下旬から7月上旬のスケジュール感で考えている」との見通しを示した。これまでは今春ごろの解除を目指していた。町は6月4、5の両日に会津若松、郡山、いわき、大熊の4市町を会場に住民説明会を開き、町民の意見を踏まえ、国や県と協議して解除日を決定する。

 11日、町除染検証委員会の河津賢澄委員長(福島大客員教授)が町役場を訪れ、吉田町長に「解除は妥当」とする検証結果の最終報告書を提出した。これを受け、取材に応じた吉田町長は「帰還困難とされた地域の解除は、復興の弾みとなる。住民の不安に応え、インフラも少しずつ前に進めていく」と話した。

 報告書では環境省による除染の結果、空間放射線量は国の解除基準(毎時3.8マイクロシーベルト)をおおむね下回り、「日常的に生活をしても放射線被ばくのリスクは十分に低くなっている」とした。ただし、除染の同意が得られていない部分からの土砂の流入などで、一部地点に空間放射線量が高いところが残るとした。解除には条件を付け、線量低減の継続や住民の不安に応える情報発信などの対策を国と町に求めた。町の復興拠点は、かつての中心部だった下野上地区を含む約860ヘクタールで、震災前は約6千人が居住していた。除染がおおむね完了したとして昨年12月に準備宿泊が始まった。町によると、準備宿泊参加の登録数は11日現在で16世帯45人。