生活習慣病受診率、浜通り高い傾向 県北、県南は低く

 

 県は12日、県民の医療レセプト(診療報酬明細書)のデータを集約した「県版健康データベース」を公表した。浜通りで2型糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞など生活習慣病の受診率が高い傾向にあるなど、地域ごとの健康課題が示された。県健康づくり推進課は「指標を基に、県民の意識付けや市町村の施策につなげてもらいたい」と指標の改善に向けた取り組みを呼びかけている。

 データベースは、2017~19年度のレセプトを基に、主な生活習慣病の受診率を福島医大健康増進センターが分析。県全体の指標を「100」として、各地域の受診率がそれよりも高いか低いかを示している。病名別の医療受診の状況は【表】の通り。

 相双地域では男女(入院)とも、2型糖尿病や心筋梗塞など11種類の疾患で100を超えた。男性は心不全が126.98、高脂血症が116.87、女性は心不全が121.52、高脂血症が120.38などで高い数値となった。いわき市では男女とも心筋梗塞や脳梗塞などが100を超えた。県は浜通りの数値が高い要因について「明確な理由は分かっていないが、原発事故に伴う避難などが影響している可能性もある」とみている。

 ほかの地域をみると、県中などでくも膜下出血、会津・南会津で脳内出血の受診率が高い傾向にあった。全体では男女とも県北、県南で低いが、県健康づくり推進課は「そもそも福島県全体が全国よりも健康指標が悪い。県全体より低くても、健康維持に取り組んでもらいたい」としている。

 特定健診結果(16~18年度)を基に、健診受診率やメタボリック症候群に関するリスクなどもデータベースにまとめた。県全体の特定健診実施率は男性43.7%、女性43.6%。地域別では男女とも県南が高く、男性が50.6%、女性が49.5%。最も低いのはいわきで男性36.1%、女性34.1%だった。

 同課は特定健診について、体の状態を把握するのに有効とし「生活習慣病の予防に役立ててもらうため、受診率向上の取り組みを継続していく」と述べた。メタボリック症候群に関連するリスク(喫煙、20歳からの体重が10キロ増など)は浜通りと会津・南会津で高い傾向にあった。県は20年にデータベースを初めて公表し、今回は2カ年分のデータを積み上げた。大きな変化はなかったものの「データを積み上げることで信頼性が増すため、今後も更新を続け、詳細な分析にもつなげたい」としている。