福島銀、2年ぶり黒字 22年3月期、コロナ下で貸出利息増

 

 福島銀行が12日発表した2022年3月期連結決算は、純利益が8億2600万円(前期は17億2400万円の赤字)だった。新型コロナウイルス禍で売り上げが落ち込んだ事業者の資金繰りを支援する実質無利子・無担保融資や住宅ローンなどを背景に貸出金利息が増加。経費削減の効果もあって本業収益が伸び、2年ぶりに黒字を確保した。

 売上高に当たる経常収益は131億7900万円(前期比1.0%減)、経常利益は7億9400万円(前期は経常損失17億2500万円)だった。

 配当は前期が無配だったが、22年3月期は期末で1株当たり5円に復配する見通し。

 銀行単体では、投資信託の販売や私募債発行などによる手数料収入が堅調に推移。業務提携しているSBIグループの商品の取り扱いで1億8000万円を超える収入もあり、本業収益は16億1000万円(同2.5%増)と4年連続で増えた。

 不良債権の処理費用は震災後に本県に進出した企業の経営破綻などで9億5000万円を計上したが、前期からは7000万円減少した。

 連結では経営の健全性を示す自己資本比率が7.72%(同0.22ポイント減)で、国内基準の4%を上回った。不良債権比率は1.96%で前期から変動はない。

 23年3月期の連結業績予想は経常収益129億円、経常利益9億円、純利益7億円を見込んでいる。

 加藤社長を再任へ

 福島銀行は12日の取締役会で、加藤容啓(たかひろ)社長(65)を再任する役員人事を内定した。取締役7人と執行役員4人が全員再任となる見通し。6月21日に開催予定の株主総会、取締役会で正式決定する。

 加藤氏は福島市出身。中大法学部卒。1980年に東邦銀入行。同行常務、専務、とうほう証券社長を経て、2018年6月から福島銀の社長を務めている。

 ◇取締役候補 ▽社長=加藤容啓▽常務=佐藤明則▽取締役=佐藤俊彦、鈴木岳伯▽社外取締役=纐纈晃、二瓶由美子、長谷川靖

 ◇執行役員候補 ▽常務執行役員=宮下恵洋▽執行役員=横山利幸、渡辺敦雄、草野真之

 新生銀との連携検討

 福島市の本店で記者会見した加藤社長は「SBIは頼もしいパートナーで、想像以上に連携がうまくいっている」と述べた。昨年12月にSBIホールディングスが連結子会社化した新生銀行とも連携を検討していることを明かし「SBIは商品が相当数あり、見極めが必要になる。新生銀行にはフィルターのような形で地銀とのハブ役になってほしい」と期待した。