双葉の復興拠点外「住宅解体を」 町長、政府与党に制度要請

 

 双葉町の伊沢史朗町長は14日、東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域(復興拠点)から外れた地域を巡り、荒廃してしまった家屋について住民の許可を得て早急に解体する制度の創設を政府与党に要求していることを明らかにした。伊沢町長は「状況は好転している」と手応えを語った。

 制度創設の要求は、同日に仙台市で開いた住民説明会で明らかにした。

 帰還困難区域内の住宅は、復興拠点内であれば除染と組み合わせた「解体除染」という枠組みで解体ができる。しかし、拠点外の住宅については、東日本大震災から11年が経過し、風雨や獣害により損壊しても手が出せない状況になっている。

 伊沢町長は今年4月、自民党東日本大震災復興加速化本部の現地視察で、同本部の幹部を双葉町内の復興拠点外の住宅に案内し「戻る戻らないにかかわらず、この荒廃している状況を持ち主が見たらどう思いますか」と解体制度の創設を訴えたという。復興拠点外の住宅の取り扱いを巡っては、帰還困難区域を持つ自治体の共通課題となっており、政府与党の対応が注目される。

 同日の説明会では、方向性が定まっていない拠点外の地域について、住民側から政府担当者に「何も決まっていないことにがっかりした」「私たちにはもう先がない。東電ですら廃炉に30年という計画を出しているではないか」などと、厳しい意見が相次いだ。