富岡の歴史や文化まとめる NPOが冊子発行、地域教育の教材に

 
山本町長(右から2人目)に冊子を贈った市村理事長(左から2人目)と平良理事(左)

 東京電力福島第1原発事故で避難した富岡町民らでつくるNPO法人「とみおか子ども未来ネットワーク」は、これまでの活動記録をまとめた冊子「おせっぺとみおか」を200冊発行した。町内の学校などに配り、東日本大震災前の町の歩みを伝える地域教育の教材として役立ててもらう。

 同NPOは2012(平成24)年に設立。震災や原発事故前の町の様子を未来の子どもたちに残そうと、14~18年に地元出身の学生が聞き手として町民から聞いた町の歴史や地域文化などを書き起こしてまとめる「次世代継承聞き書きプロジェクト」を展開。年ごとに4冊の冊子を作成した。

 「おせっぺとみおか」は同プロジェクトの集大成。2章構成で、1章は町民14人のインタビューを抜粋した。2章は、19年に実施した帰還困難区域内などを巡る町内の視察研修「ワークキャンプ」の内容を載せた。

 贈呈式は23日、町役場で行われ、同NPOの市村高志理事長(52)と平良克人理事(55)が山本育男町長に100冊を贈った。市村理事長は「震災だけの町ではないということを、多くの子どもたちに知ってもらいたい」と話した。山本町長は「冊子を活用して町の歴史を伝えていきたい」と感謝の言葉を述べた。冊子は富岡小中学校や図書館、とみおかアーカイブ・ミュージアムに贈られる。岩崎秀一教育長が同席した。