二本松で突風 車横転、屋根瓦吹き飛ぶ

25日の県内は、上空の寒気を伴った気圧の谷の影響で午後から大気の状態が不安定となった。二本松市では午後5時37分までの1時間に、5月の観測史上としては最大となる32.5ミリの激しい雨が降るなど荒れた天気となった。同市では突風が吹いた影響で車が横倒しになり、建物の屋根瓦が飛ばされるなどの被害が出た。
県と福島地方気象台は同日午後6時42分、同市と大玉村に避難が必要となる警戒レベル4相当の土砂災害警戒情報を出した。
気象台によると、26日の県内は中通り、浜通り、会津地方ともに晴れる見込み。ただ雨で地盤が緩んでいる地域については、土砂災害に警戒するよう呼びかけている。
「雨風が強くなり、ひょうも降ってきたタイミングで突風が吹いた」。車が横倒しになるなどの被害が出た二本松市のアパートの家主の母菅沢恵子さん(65)は、当時の状況を語る。異常に気付いてアパートを確認しに行くと、車が横倒しになり、屋根瓦が吹き飛んでいたという。「こんなことは初めてなので怖かった。でもけが人がいなくて良かった」と胸をなで下ろした。
「何か物を巻き込んだ砂煙が目の前を通り過ぎた」。突風が吹いたとみられる二本松市油井のスーパーの店員菅野薫さん(38)は、突然起きたテレビ映像のような光景に一時パニックに陥ったという。
菅野さんがスーパー内で作業をしていると、建物全体がきしむようにガタガタと大きな音を立てて揺れた。すると別の店員が「竜巻だ」と叫び、窓ガラスから外を見ると、一面に砂煙が左から右に移動するのが見えた。その間、約5分。その後、店内に雨漏りがし始め、店舗南側の従業員駐車場には瓦のがれきが散乱していたという。
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