底引き網船「若返り」 相馬、新造全7隻進水

 
海へと滑り出す沖合底引き網船「勝丸」。関係者が進水を祝った

 相馬双葉漁協所属の沖合底引き網船群が、国の「がんばる漁業復興支援事業」を活用し、導入を進めていた新造船7隻全てが進水した。相馬市尾浜で26日、最後に建造された勝丸(19トン)の進水式が行われた。底引き網船群は、震災前の2割程度まで減少した水揚げ量を、2020年9月からの5年で6割まで回復させる取り組みを進めており、新船導入の効果を生かし、目標達成を目指す。

 新船は20年から段階的に導入されており、不要になった中古船のうち、比較的新しい船は老朽船に乗る漁師に譲っている。これにより、18年12月時点で22年だった全23隻の平均船齢は、今年9月までに15年に若返る見通し。機能性の向上や修理費の削減などが期待できるという。

 同漁協によると、震災前の平均船齢は、18年(11年3月時点、当時29隻)だったが、震災後に船の更新が滞ったことで、30年を超える老朽船も多かった。機械の不具合などが頻発し、操業コストの増加や就労環境の悪化を招いていた。

 進水式では、船を建造した松川造船(相馬市)で神事が行われた後、船頭の立谷勝さんが乗り込んだ勝丸が海へと滑り出した。今年9月から本格的に操業する予定。

 立谷寛治組合長は「これまで少し荒れただけで沖に出られない船もあったが、全体が若返り、能力が高まった。本格操業の実現に向け水揚げを増やしていきたい」と話した。