大わらじ、東北に雄姿 秋田で絆まつり、パレード3年ぶり復活

 
3年ぶりに息の合ったパレードを繰り広げた福島わらじまつり=秋田市八橋陸上競技場

 東日本大震災で犠牲になった人々の鎮魂と復興を願い、東北6県を代表する夏祭りが集結する第5回東北絆まつりが28日、秋田市で開幕した。新型コロナウイルス感染症の影響で中止していたパレードが3年ぶりに復活、福島わらじまつり(福島市)や花笠(はながさ)まつり(山形)など六つの祭りの出演者計約900人が練り歩いた。

 感染症対策としてパレードは公道を使わない初めての方式で、秋田市八橋陸上競技場で行われ、約7000人が観覧した。午後6時15分に地元秋田の竿灯(かんとう)まつりでスタート。観客からの励ましの手拍子が飛ぶ中、各祭りの出演者が1周400メートルのトラックを練り歩いた。福島わらじまつりの出演者は、力強い掛け声とともに全長約12メートルの大わらじを担ぎ、大きな拍手を浴びた。

 東北絆まつりは29日までで、実行委は他の会場を含め約12万人の来場を見込んでいる。

 お待たせ「わらじパレード」

 秋田市で28日に開幕した東北絆まつりで3年ぶりにパレードを行った福島市の福島わらじまつり。太鼓や踊り、大わらじの担ぎ手など計130人が一体となった力強い歩みで、本県の復興をアピールした。

 「待ちに待った時間。太鼓と踊り、大わらじで一体感のあるわらじおどりができた」。福島わらじまつり実行委員会企画検討委員会の小口直孝委員長(59)は興奮気味に語った。

 わらじおどりは、福島わらじまつりの50回の節目に合わせ、2019年に曲調や踊り、衣装を刷新。だが、同年12月の国立競技場の完成イベントで披露したパレードを最後に新型コロナウイルスの感染拡大で活動が大きく制限された。そんな厳しい状況の中でも「福島わらじまつりの灯を消さない」と、小中学生への講習会やわらじまつりの動画制作など地道な活動を続けてきた。

 現在は10代のメンバーも増え、会も活性化しつつあるという。

 福島市の福島駅前で行われる夏の風物詩「わらじまつり」のパレードもコロナの影響で2年連続で中止となった。小口委員長は「やっぱり、観客の前で踊るのはいいね。これを機に福島に行ってみたいと思ってもらえれば」と期待を込めた。

 今回、初参加で大わらじを担いだ福島学院大短期大学部2年の鈴木晃一郎さん(19)は「重かったが、観客の皆さんも身ぶり手ぶりで応えてくれるなど反応があって、とてもうれしかった」と充実感をにじませた。

 今回のわらじおどりは、福島への支援に対するこれまでの感謝を伝える場でもあった。木幡浩市長はパレード前のイベントで「震災や台風、地震などがあったが、皆さんからの支援をいただき前進できた。3年分の思いを込めて披露したい」と思いを語った。