復興拠点の鳥獣対策など柱 福島12市町村調査事業で政府が示す

 
12市町村の課題について意見を交わす西銘恒三郎復興相(中央)ら

 大熊町で29日に開かれた福島12市町村の復興・再生に関する懇談会では、政府側が「福島12市町村の将来像実現のための調査・推進事業費」を活用した本年度の事業の概要を示した。6月以降に続く特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示解除に伴い、拠点内での野生鳥獣による被害を防ぐための対策を講じるための調査などが柱となる。

 本年度の主な事業テーマは【】の通り。復興拠点での鳥獣被害対策では、すでに解除された隣接地域と連動した取り組みを進める構えだ。東京電力福島第1原発事故で避難指示などが出された12市町村では自治体外に避難している住民が少なくないことを踏まえ、役場でのデジタル変革(DX)を進めて職員の業務量軽減を図る。

 また、12市町村内に「産業経済圏」を構築するための産業構造の調査や分析にも取り組む。交流人口の拡大については、まちづくり会社が独自のプロジェクトを組み立てることができるような勉強会などを開く。

 29日の懇談会は、市町村長から方針が定まっていない帰還困難区域の復興拠点外の取り扱いの早期決定や、移住・定住を進めるための支援策の構築を求める声が相次いだ。このほか、復興を支える人材育成や、各市町村が進めている園芸作物振興の取り組みを結び付けて産地化を図ることの重要性についての指摘もあった。

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