震災の記憶、児童へ 桜の聖母小で伝承プロジェクト初授業

 
震災に関して講話する泉田さん

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故について、子どもたちに教訓や記憶を継承してもらう「震災伝承プロジェクト」が本年度から始まった。初事業となる小学生対象の震災学習が3日、福島市の桜の聖母小で行われ、2年生約20人が講話や朗読を通して学びを深めた。

 福島民友新聞社などでつくる「震災伝承プロジェクト実行委員会」の主催。県地域創生総合支援事業(サポート事業)の補助を受けて実施する。

 本社刊の絵本で学び

 児童らは県外避難した小学生のさまざまな経験を描いた震災伝承絵本「ぼくのうまれたところ、ふくしま」(福島民友新聞社刊)を事前に読み授業に臨んだ。この日はあらためて絵本が朗読された後、「絵本に登場する小学生が実際に転校してきたら」との問いについて話し合い、意見を発表した。

 東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)職員で震災の語り部を務める泉田淳さんが震災体験などを講話し「困っている人を助けられる人になってほしい」と呼びかけた。

 参加した佐藤信義君は「災害の怖さを知った。泣いている人がいたら慰められる人になりたい」、阿部楓蓮さんは「震災について知っていたが、生まれる前なので遠く感じていた。(授業を受け)身近な問題に感じた」と語った。

 武藤浩之校長は「小学生の多くは震災を経験していないため身近に感じることが重要。児童には相手に寄り添う気持ちを持ってほしい」と語った。小学生対象の震災学習は今後、同市内の佐倉、南向台、福島大付の各小で実施される。