いわきに「園芸ギガ団地」整備へ JA福島さくら、県内初

 

 JA福島さくら(本店・郡山市)は、野菜や花卉(かき)などの園芸作物の農地を集約して効率的に生産を拡大する「園芸ギガ団地」をいわき市に整備する方針を固めた。早ければ来年度から長ネギの作付けを始める見通しで、JAグループ福島が昨年11月に打ち出した「ふくしま園芸ギガ団地」構想で県内初の団地となる。同市のほか、エリアとする双葉郡や郡山市、田村市などの田村地区にも団地を整備する計画で、管内4地区で計4億円の販売額を目指す。

 JA福島さくらが3日、オンラインで開いたギガ団地全体会議で管内の進捗(しんちょく)状況を示した。いわき市では既にほ場の整備に着手している。同市で栽培する園芸品目は長ネギと、「ふくはるか」などのイチゴで、ほ場計7ヘクタールを同市神谷地区に整備する。6ヘクタールに長ネギ、残り1ヘクタールにイチゴを作付けする。

 同JAは、同市の片寄育苗センター付近に長ネギの選果場を建設し、長ネギの育苗から作付け、出荷まで一体的に取り組む考え。販売額は1億円を掲げる。地域一体型の経営体制を確立し、若手農業者の育成や、地域の過疎化を回避できるモデルケースとすることを見据える。このほか、双葉郡では昨年整備したJAアグリサポートふたばで水耕トマトの栽培を検討する。さらに震災前に栽培されていた「浜風ほうれん草」の復活を進める。郡山市ではキュウリ、田村地区ではピーマンの栽培団地の整備を想定している。

 園芸ギガ団地構想は、新型コロナウイルス感染拡大による外食需要の減少などでコメの消費が低迷して長期的な保管が常態化する中、需要や高収益が見込める園芸作物に段階的に移行し、生産者の安定した収入確保や新規就農者の参入促進につなげる狙いがある。JAグループ福島は県内の各JAで1カ所以上、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの営農再開地域では2カ所以上設置する目標を掲げている。