福島県、政府に要望44項目 処理水やコロナ対応、予算確保訴えへ

 

 県は7日、2023年度の政府予算編成に向けた国への提案・要望として44項目を決めた。来年4月に設立予定の福島国際研究教育機構の具現化や、来春をめどとする東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出に関する「責任ある対応」、特定復興再生拠点区域(復興拠点)から外れた地域の避難指示解除などが柱。内堀雅雄知事が10日に上京し、関係省庁などに要望する。

 県庁で開いた新生ふくしま復興推進本部会議で決定した。特に重点を置く要望は【表】の通り。折り返しを迎える第2期復興・創生期間(21~25年度)以降も復興を加速していくため必要な予算確保を働きかける。福島国際研究教育機構を巡っては、機構設立を柱とする改正福島復興再生特別措置法の成立で、今後具現化に向けた動きが加速する。これを踏まえ、研究開発や周辺環境整備などに必要な予算を確保し、浜通り地域全体の一体的・総合的な復興に資する拠点とするよう求める。県が8月までに提案する立地候補地などについても、意見を最大限尊重するよう要望する。

 処理水については、海洋放出を巡り安全性や風評被害などへの不安の声があることから、関係者の理解醸成や万全な風評対策、将来に向けた事業者支援などを強く訴える。

 帰還困難区域内の復興拠点外の対応を巡っては、政府が20年代に住民の帰還意向に応じて必要な箇所を除染し、避難指示を解除する方針を示しているが、除染方法や帰還意向のない住民の土地・家屋の取り扱いなど具体的な取り組みについては不透明な部分が残り、地元から不満の声が上がっている。このため、住民や地元自治体の意向を十分踏まえ対応するよう求めていく。

 新型コロナウイルス感染症対策についても、感染拡大防止の体制構築や、事業者の事業継続支援など継続的な対応を訴えていく。

 内堀知事は会議で「新しい総合計画に掲げる将来の姿を実現させ、復興と地方創生を成し遂げるには十分な予算を安定的に確保していく必要がある。(予算編成に向け)粘り強く取り組んでほしい」と述べた。