結婚式、コロナ乗り越え 式場、新様式模索し予約回復

 
(写真上)長女七海ちゃんと3年越しの結婚式に臨み、笑顔があふれる(中央右から)毅さんと智美さん=福島市・クーラクーリアンテサンパレス(写真下)パーティションやマスクケースなどコロナ対応を説明する渡部さん =郡山市・ベルヴィ郡山館

 新型コロナウイルス感染拡大後、中止や延期が相次いでいた結婚式や披露宴について、感染対策を徹底した上で再開するケースが県内の式場で少しずつ増えてきている。中には2年の延期を経て、ようやく挙式したカップルもいる。式場関係者は「『感染対策を講じれば式は可能』と考える新郎新婦が増えている」と分析するとともに、コロナ禍での需要に応じたさまざまな形の式が今後生まれる可能性もあると予想する。

 福島市の酒井毅さん(36)と智美さん(31)夫妻は2度の延期を経て、福島市の結婚式場クーラクーリアンテサンパレスで5月28日に約60人を招き式を挙げた。

 2人は結婚翌年の2020年6月に挙式すると決めていたが、新型コロナウイルス感染拡大で状況が一変。人を集める式を挙げるのは難しいと考え、1年延期したが、感染拡大は収まらず、さらに1年の再延期を余儀なくされた。

 2度の延期の間も、酒井さん夫妻が抱き続けたのは「大切な人たちの前で誓いを立てたい」という強い思いだった。「春先から感染状況が落ち着いており、これ以上の延期はできない」

 会場には昨年10月に生まれた長女七海ちゃんの姿もあった。智美さんは「家族3人で出られて良かった。かけがえのない思い出になった」と胸の内を語った。

 同式場によると、3月から秋にかけて予定する結婚式の数はコロナ禍前の8割まで回復した。ウエディングプランナーの武田和子さん(29)は「春から相談予約が増え、最近は土、日曜日の予約数が上限に達する日も出てきた」と明かす。

 式の形も友人や職場の同僚らを招く通常方式に戻りつつあるという。一方で武田さんは、写真を撮影するのみのコロナ禍ならではの「フォト婚」に会食を加えたプランや、遠隔地で暮らす友人もオンラインで出席できる仕組みなど、新形式の広がりを見据える。「一生に一度の思いをかなえるため、変わらず全力を尽くしていきたい」と話した。

 郡山市の結婚式場ベルヴィ郡山館はコロナ禍に伴い少人数での挙式や、ウエディングドレスを「何着でも着放題」できる写真撮影のみのプランなどを提案してきた。「ジューンブライド」で人気の今月は約20組が式などを予定する。コロナ禍前の水準には戻っていないが、予約が数カ月~1年ほど前になる関係で社会情勢との時間差があるため、今秋ごろから目に見えて披露宴の開催が増えるとみる。

 同式場は会食会場のパーティション設置や消毒の徹底など感染対策を万全にして式を行っており、副支配人の渡部沙織さん(42)は「コロナ禍で厳しい時期もあったが、徐々に挙式などの動きが戻ってきた。今後(の回復)にさらに期待している」と話す。