農作物ひょう被害7億円 ふくしま未来管内、果樹3品目で9割

 
ひょう被害で、実に大きく傷がついたモモ=3日、伊達市月舘町

 2、3日に県内で降ったひょうの農作物被害の被害額が、JAふくしま未来管内だけで約7億円に上ることが9日、分かった。同JA管内の農作物被害は全品目に及ぶが、特にナシやモモ、リンゴなど果樹の被害が甚大で被害面積は約500ヘクタールになるという。果樹農家にとって昨年の凍霜害に続く痛手で、同JAは近く、JA福島中央会を通じて県に農家への早急な支援を求める考え。

 JAふくしま未来が同日、被害概況(7日現在)を発表した。ナシ、モモ、リンゴの3品目で全体の被害面積と被害額の9割超を占めた。このうち被害額はナシが約2億4500万円、モモが約2億4100万円、リンゴが約1億5800万円だった。

 地区別では、福島市を中心とした被害面積が約463ヘクタールと最多で、被害程度は3割未満が約295ヘクタール、3~5割が約168ヘクタールとなった。伊達地方も果樹の被害が大きく、特に伊達市月舘町では約2センチのひょうが降ったため9割以上の被害が出た果樹畑が35ヘクタールに上った。また、カキも被害を受け、特産品のあんぽ柿への影響も懸念される。相馬地方はナシで約500万円の被害があった。

 野菜や花卉(かき)は調査中のため被害面積や被害額は増える見込み。5月下旬にも二本松市や福島市で2度の小規模な降ひょう被害が起きているが、今回の被害概況には含まれていない。

 甚大な被害を受けた果樹は、果実に傷がつくと生育に悪影響が及び、病気の発生が懸念され、商品価値も下がってしまう。摘果作業で傷が少ない果実を残していくが「最終的にどの程度出荷できるかは不明確」(同JA営農部)という。また、県によると、ひょうによる被害は県内各地に及んでいる。県内各JAによると、須賀川市東部で果樹や露地キュウリの甚大な被害が確認された。また、石川町や鏡石町でも露地キュウリなどの野菜で被害があり調査を進めている。

 福島さくら管内では、小野町やいわき市三和町で野菜に被害があり被害額を調査している。会津よつば管内では、会津若松市のアスパラガスの一部に被害が出た。

 ふくしま未来が対策本部を設置

 ひょうの被害を受けJAふくしま未来は9日までに、降雹(ひょう)対策本部を設置した。同日、同JA本店に看板を設置した。降雹対策本部の設置は2016(平成28)年の統合以来初めて。

 同JAは県に対し、農家の収入補填(ほてん)や借り入れ資金の利子補給、資材の支援などを求める考えで、数又清市組合長は「農家が生産意欲を失わないよう支援してほしい」と語った。