葛尾の復興拠点6月12日「解除」 帰還困難区域、復興・再生へ

 

 東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域のうち、葛尾村野行(のゆき)地区の特定復興再生拠点区域(復興拠点)で12日午前8時、避難指示が解除される。帰還困難区域で住民が再び暮らせるようになる初めてのケースで、県内6町村にある復興拠点で避難指示が解除されるのも初めて。

 野行地区は村の北東部に位置し、原発事故で地区全体の約16平方キロが帰還困難区域となり、このうち約0.95平方キロが復興拠点として整備された。復興拠点の住民登録は30世帯82人だが、家屋の解体は進み、帰還の意向を示しているのは4世帯8人にとどまる。

 野行地区では、小出谷集落の4世帯10人が復興拠点から外れている。同じく復興拠点外の浪江町の小伝屋集落と隣接していることから、浪江町と葛尾村は両集落の一体的な除染、解体を政府に求めている。

 12日は、原発事故により村の大部分に出ていた居住制限、避難指示解除準備の両区域が解除されてから6年の節目となる。震災前、村内では1567人が住んでいた。6月1日現在の村全体の居住人口は467人で、震災前の3割にとどまっている。村は基幹の農畜産業の再生、企業誘致による産業と雇用の創出、住環境の整備、移住・定住策など各種施策を展開し、地域の復興、再生を進める。