被災家屋の古文書を守る 3月地震、相馬に資料保存ネット発足

被災家屋にあった歴史資料を見つめる鈴木さん(左)
本県沖を震源とする3月の地震で最大震度6強を観測した相馬市で、被災した家屋を取り壊す際に、廃棄される恐れがある歴史的資料を救出しようと、そうま歴史資料保存ネットワーク(資料ネット)が発足した。民家に眠る古文書などの情報を収集し、失われる恐れがある場合は福島、宮城両県の資料ネットと連携し、運び出して保管する。11日に初の活動に取り組んだ。
そうま資料ネットによると、資料ネットは都道府県単位での設置がほとんどで一部地域を対象にして設立するのは珍しいという。
3月の地震で半壊以上の判定を受けた相馬市の住家は、昨年2月の地震の7倍以上の921棟(5月末時点)に及び、解体や修理が進むとみられる。東日本大震災では建物の取り壊しで資料が廃棄されたこともあったため、危機感を抱いた有志が対応に乗り出した。
そうま資料ネットの代表には相馬市出身の日本画家鈴木龍郎さん(70)=東京都=が就任。役員にはふくしま資料ネットの阿部浩一福島大教授、草野清貴相馬商工会議所会頭らが加わった。活動では資料の保管場所の確保が課題になる。鈴木さんは「隠れた歴史資料を見つけ出し、表に出していきたい」と話した。
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