大熊30日午前9時「解除」 帰還困難区域、復興拠点居住可能に

 

 大熊町は16日、東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域のうち、町内の特定復興再生拠点区域(復興拠点)について、30日午前9時に避難指示を解除すると発表した。解除されるのはJR大野駅周辺の下野上地区など、かつて町の中心部だった約8.6平方キロ。県内6町村にある復興拠点で避難指示が解除されるのは葛尾村に続き2例目。

 政府、県、町が16日に協議し、放射線量やインフラの状況、住民との協議など解除の要件を満たしたとして合意した。吉田淳町長は町役場で開いた記者会見で「多くの協力を得てここまで来たが、これからがスタートだ」と語った。町は大野駅周辺で各種施設や住宅などを、2024年度を軸に整備する計画で、吉田町長は「働く場と住む場を整備し、帰還する人、新たに生活する人をより多く迎えたい」と話した。

 復興拠点の住民登録(今年3月末現在)は2255世帯5896人。昨年12月から始まった準備宿泊には、これまでに18世帯49人が参加登録している。町は解除から5年後の居住人口について約2600人を目標としている。復興拠点から外れた地域の住民登録は1346世帯3669人。

 町では居住制限、避難指示解除準備の各区域だった大川原、中屋敷両地区で19年4月、大野駅周辺の帰還困難区域で20年3月に避難指示が解除された。

 復興拠点を巡っては、葛尾村で12日に避難指示が解除された。双葉町は今年6月以降、浪江、富岡、飯舘3町村は来年春ごろの解除を予定している。