勿来火発が一時停止 出力落とし稼働、電力逼迫は免れる

 
一時運転を停止した常磐共同火力勿来発電所=30日午後、いわき市

 30日午前3時ごろ、いわき市の常磐共同火力勿来発電所9号機でボイラー内の設備トラブルが発生し、運転を停止した。同社によると、同日午後0時30分ごろに出力を落として運転を再開したが、全面復旧の見通しは立っていない。同社は電力を東北電力と東京電力管内におおむね半分ずつ供給している。電力の需給逼迫(ひっぱく)が懸念されたが、両管内での大きな影響は免れた。

 常磐共同火力によると、9号機の燃料を燃やすボイラーに2基設置されている設備「誘引通風機」の1基のファンに振動が発生し、異常を感知して停止した。誘引通風機はファンを使い、ボイラー内に取り込まれた空気を引き込み、排出する設備。誘引通風機が停止すると、燃料を燃やすために必要な空気量を確保することができなくなるという。

 9号機は、異常がないもう1基の誘引通風機を稼働させ、最大60万キロワットある出力を25万キロワット程度に落として運転を再開した。誘引通風機のファンに振動が発生した原因は調査中で、9号機は当面、出力を落として運転を続ける。

 同発電所には現在、9号機のほかに7号機、8号機、IGCC(石炭ガス化複合発電)発電所の4基の発電設備が設置されている。7号機とIGCC発電所は運転中だが、8号機は定期点検中で停止している。